コロロ発達療育センターは、発達障害や自閉症、ことばのおくれや集団に適応できないなどの問題を抱える子ども達のための療育機関です。

困った行動がある

こだわりや問題行動も、スモールステップでプログラムを組んで対応する事で、必ず改善されます。

問題行動を改善するプログラム

(1)ちょっとした刺激・変化でパニックや不快になってしまう場合、まずは、原因となるものを排除し、パニック、不快な反応を出さない状況を作りましょう。

(2)パニック・不快な反応を起こさなくなってきたら、“この程度ならパニックや不快な反応が出ないだろう”という刺激や変化を徐々に加えていきましょう。

(3)がまんする力がついてきたら徐々に刺激、変化を大きくしていきましょうまだパニックや不快が起きてしまう場合は(2)に戻って刺激を調整していきましょう。
回数を重ねていくうちに改善した場合は効果があったという事。新しいこだわりや不快な刺激で増えていないかは常に観察しておきましょう。

困った行動のケース

あるお母様からの質問

中学2年生の自閉症男子の母親です。クラスのお友達の声が苦手で、そのお友達を叩いたり、頭突きをしたりして困っています。
ちょっとお友達が奇声を上げただけで手を出してしまい、それをとめた先生の腕に噛み付いたり蹴りをいれたりして暴れだし、他のお友達にまで手を出す事もあるそうです。
家では私の腕をギュッと強くつかむことはあるのですが、学校でのように暴れる事はありません。
生は苦手な声を出すお友達と距離を離しては下さるのですが、毎日誰かを叩いているような状態です。この先、もっと激しくなるのではと心配でなりません。
治す方法はないものでしょうか?

回答

人を叩く他害は絶対に止めさせなければなりません。しかし、力ずくで止めようとすると、逆に反発を強め、他害をはげしくしてしまうことにもなりかねません。

①全面受容期

最初の2週間は、苦手な声を出すお友達とは完全に別室で過ごす環境設定をしましょう。不快な声が全くなければ、お子さんもイライラせずに過ごせると思います。もちろんお家などその他の場面でも、苦手な音は一切排除するよう努めて下さい。特に1週めはお子さんのマイペースを全面的に認め、不快反応や他害を起こさせないよう細心の注意が必要です。大人の忍耐力が試されるときでもあります。

②過渡期

2週めには、小さな指示に応じる受け身行動の練習を始めましょう。「給食前は手をおひざにして待つ」「本を片付ける」など、お子さんが比較的応じやすい指示をだしてみます。反発なく取り組めるようであれば、徐々に指示の回数を増やしていきましょう。
小さな指示にスムーズに応じられるようなら、ちょっと苦手なことにもチャレンジしてみます。「食べたいおかわりを我慢する。」「苦手なスクワットを50回する」など、少々不快でも何とか頑張れる程度の事をさせていきます。

③積極的訓練期

2週めの後半からは、苦手な声や音に対する直接的なトレーニングに入りましょう。もちろんこの間も指示行動や不快刺激の練習は継続します。
苦手な声を録音したテープを用意し、給食時間や集中して学習している時などに、小さい音量で聞かせてみます。声を聞いてビクッとしたり、イライラしたりするようならすぐに消します。お子さんの反応を見ながら、BGM的に声が聞こえている程度なら気にせずに目的行動に取り組めるようにならしていくのです。こうして、テープという間接的な刺激ではありますが、
お友達の声(刺激)→叩く(反応)
というパターンをおこさず、
お友達の声(刺激)→叩かない(反応)
という新しいパターンで行動できるようになることを目標にします。

3週目は、いよいよ苦手な声を出すお友達と同室で過ごす練習です。お友達を入室させるのは、学習や作業などに取り組んでいる時がよいでしょう。しかし、2週間離れていても、お友達の姿を見ただけで叩いたり、頭突きをしたりしようとするかもしれません。ここで、他害を起こさせてはトレーニングしてきた意味がありませんから、間断なく課題を与え、そちらに集中できるようにしましょう。

発達障害のお子さんは、ある場面でできていた事が、場所や人が変わるとできないという事があります。教室で先生がいる中ではやらなくなったとしても、別の刺激への反発行動として出現する可能性があります。学校では担任の先生が、お家では親御さんがキーパーソンとなり、あらゆる場面での指示に応じられるようにしていくことが大切です。

目的行動をもちにくい(何をしたらよいかわかりにくい)休み時間や、先生の存在・目線がない状況の中でお友達の声を聞いたら、再び悪い行動が起きないとも限りません。常に大人の目が届くところで活動し、即座に対応できるよう注意する必要があるでしょう。そして、今日は一回も叩かなかったという日を重ねていくことが大切です。

④安定期

学校で苦手なお友達の声に対して、叩くことなく落ち着いて過ごせるようになったら、どんな音や声がしても互をせず落ち着いていられる事が最終目標です。色々な場所に出かけ、雑多な環境、様々な音が飛び交う場面でも、イライラせずに過ごせるよう、継続してトレーニングをしていきましょう。

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